家づくり

Case. 05リノベーション

土地のご紹介

家族が増えるのをきっかけに、住宅の購入を考える。
実家の近くが山手の住宅街
検討当初山手は避け、駅周辺の利便性の高い立地をと思っていたが、これから生まれてくる子供のことを考えると広さは確保しておきたい。新築は予算面で厳しく、それならば中古住宅の気になる部分をリフォームすればよい。そこでエリアを広げ検討する。

建築家・施工会社とつなぐ

実家近くの中古住宅を内見
敷地・建物の広さは申し分ない。大阪平野が見渡せる眺望があり、毎日の生活に彩りを与えてくれそうだし、また実家が近いことが何より心強いということで購入を決める。
中古住宅の懸念点
どうしても耐震性が不安である。そこで費用はかかるが耐震工事を行うことにした。強度計算から壁にパネルを貼って補強を行った。耐震工事は、住宅ローン控除などの税制面で優遇を受けられることも背中を後押しした。

リノベーションCase. 05

木造住宅のリノベーション

リフォーム工事??
既存の間取りを手直しして、とりあえず住めればいいかなと考えていたリフォーム工事。打ち合わせを重ねるに従って、自分たちの希望やこだわりが明確になっていった。随所にこだわりが散りばめられた計画、これは単なるリフォーム工事ではなく、リノベーション工事である。
リビングの位置変更
古い住宅の間取りは、各部屋が細かく分断されおりリビングが狭い。そこで、和室2部屋をつなげてリビングの位置を変更することで広いスペースを確保することができた。
キッチンの造作バックセット
料理が趣味でもある奥さまのこだわりが詰まったキッチンスペース。本格的なガスオーブンレンジ、ミーレの食洗機などのサイズに合わせ、棚の高さや奥行き、コンセントや配管の位置など打ち合わせし完成した造作バックセットである。
パントリースペース
飲料水や非常食などのまとめ買いや、調理器具の置き場所。実家から送られてくるお米や野菜など、キッチン奥のスペースにまとめて収納。
キッチンカウンター下の有効利用
ちょっとした小物が置けないかという要望があり、カウンター下に棚と収納を設置。
ルンバ基地
意外と大きく場所を取るルンバ。見えないところから現れて、掃除を済ませば消えていくルンバ基地ができないかと提案を受ける。そこで、収納下に空間とコンセントを設けルンバ基地とした。普段は待機、掃除となれば基地から出動、仕事が終われば自分の基地に帰還する。遊び心が形になった事例だ。

整頓された玄関
玄関スペースから下駄箱を取り除き、大容量のシューズインクロークを配置。靴などが脱ぎ散らかさないよう、クローク内からホールへ抜けられる動線を確保。普段はここで脱ぎ履きをすることで、すっきりとした玄関となった。また、玄関の土間はモルタルで仕上げ、落ち着きのある空間を演出。
ランドリー・洗面所・脱衣所
この3ヶ所は「洗面室」と、ひとまとめにされることがほとんどだ。使用頻度が高く、散らかりやすい場所でもある。整理したいという要望から、あえて3ヶ所を別々のスペースに分けることとした。
ランドリースペース
洗濯機がある壁際に、机にもなる棚を作り付けた。これにより洗濯物をたたんだり、アイロンをかけたりがその場で完結。また、洗濯物をすぐに干せるよう、天井を補強して吊り下げ式の物干しを設置した。
洗面スペース
リビングからトイレまでの動線上に洗面台を設置。来客があっても気にすることなく利用できる。壁にはアンティークなアイアンを用いたタオルニッチがアクセントに。
脱衣スペース
ここは完全に家族だけのスペース。脱衣に必要な空間を確保しながら、余分なスペースを利用して腰高の収納棚を作り付けた

その他、LAN基地・トイレや階段の位置・照明など…こだわりは枚挙に暇がない。家族の生活スタイルに沿ったリノベーションが叶ったのではないだろうか。工事期間中に、無事に出産されたという知らせがあり、家族が増えてうれしい気持ちと新しい生活空間で迎えられるという、二重の喜びに浸っておられることだろうと思う。

施工:HIRO不動産
設計:HIRO不動産
撮影:熊木 徹