家づくり

Case. 17リノベーション

土地のご紹介

「変わった不動産屋さんがあるなと思って問い合わせました。」
そんな言葉から始まった今回のご相談。
弊社ホームページをご覧いただいたお客様から、「今住んでいるマンションをリノベーションしたい」とお問い合わせをいただきました。

建築家・施工会社とつなぐ

お話を伺うと、そのマンションには約10畳ほどの広さの地下室がありました。
広さとしては十分に“部屋”として使える空間。
ただ、その地下室へ行くためには、キッチン横の通路床にあるフタを開け、梯子で降りる必要がありました。
「存在はしている。でも、使わない。」
そんな“眠っていた空間”でした。

リノベーションCase. 17

「使われていなかった地下室」を、家族の部屋へ。
地下空間をよみがえらせた、マンションリノベーション。

お子さまの成長とともに、
「お兄ちゃんに、自分の部屋を作ってあげたい」
という奥さまの想いから、この地下室を活かせないかという計画が始まりました。
現地を確認すると、大きな課題は“動線”でした。
地下室へ降りるためのフタが、ちょうどキッチンへの通路上にあるため、開けっぱなしにできない。
つまり、地下室を日常的に使うには、もうひとつ通路幅を確保する必要がありました。
そこで採用したのが、セパレート型キッチン。
コンロとシンクを分けることで通路を確保し、地下室へのアクセスを改善しました。
さらに、換気ダクトを通すために生まれた下がり天井には、シナ材を底目地で施工。
マンション特有の無機質な空間に、木のやわらかな素材感を加えています。
そして、地下室へ続く“フタ”は撤去。
既存のアルミ梯子も取り外し、新たに木製のスケルトン階段と、オーダー制作したアイアン手すりを設置しました。
限られた開口寸法の中で設計した階段は、まるで最初からそこに存在していたかのように自然に空間へ溶け込み、地下室は“収納”ではなく、“家族の居場所”として生まれ変わりました。
今回のリノベーションで大切にしたのは、「素材の温度感」。
マンションはコンクリートに囲まれた空間だからこそ、木や自然素材のぬくもりを大切にしたい。
リビングには、浮造加工を施した無垢フローリングを採用。
足触りの良い、木の表情豊かな床材です。
さらに、一部の壁には天然素材の塗り壁を施工。
実はこの塗り壁、奥さまとお子さまたちも一緒に参加して仕上げてくださいました。
お兄ちゃんは驚くほど丁寧で、職人顔負けの均一な仕上がり。
一方、妹さんは自由で芸術的な表情を生み出してくれました。
そのコントラストが、この家らしさになったように思います。

トイレ空間も、ただ設備を新しくするだけではなく、
“木のぬくもりを感じる場所”として再構築。
タンクレストイレを採用し、省スペース化。
既存吊戸棚の扉を木製へ変更し、手洗い水栓もお気に入りのものへ交換。
棚板にはオークの一枚板を使用しました。
玄関まわりも、既製品の下駄箱を撤去し、木製棚板と造作壁で構成。
アンティークガラスやレトロ調パイプハンガーを取り入れ、使いやすさと雰囲気を両立した空間に仕上げています。
工事期間中は、ウィークリーマンションへ移動いただくなど、ご不便も多かった今回の工事。
換気扇の納期遅れなど、ご迷惑をおかけした場面もありました。
それでも完成後、お客様からいただいた、
「子どもたちも地下へ降りて行くようになって、お家が広くなったと実感しています。」
という言葉が、とても印象に残っています。
“使われていなかった空間”が、
家族の時間を広げる場所になる。
それは単なるリフォームではなく、
暮らしそのものを少し変えることなのかもしれません。
今回も、楽しく、温かい時間をありがとうございました。
そして弊社看板犬「ゆきちゃん」への素敵なプレゼントも、本当にありがとうございました。
大切に飾らせていただいております。

設計:HIRO建築設計事務所
施工:株式会社HIRO不動産