家づくり

Case. 11リノベーション

土地のご紹介

古い木造倉庫を居住できる空間へ
リノベーションで叶う理想の棲家

大きな家でなくていい…限られた予算内で、便利な立地をご希望
便利な立地と不動産価格はそもそも、相関関係にあるものなので、簡単には見つかるはずもなく…住宅探しの旅が始まった

建築家・施工会社とつなぐ

【不動産の紹介】
立地条件は申し分のない、安価な不動産をご提案する運びとなる。
駅までの道のりは平たんで徒歩圏内、買い物施設も近く、生活するにはとても便利だ。
その不動産から河川敷を望むことができ、とても気持ちの良い立地といえる。
ただ、ひとつ難点といえば、そこに建つ建物は、「倉庫」として利用されていたものであるということだった。

リノベーションCase. 11

【古い木造倉庫を居住できる空間へ】

もちろんキッチンや浴室といった設備はなく、人が住める状態ではない。
しかし、一見デメリットに見えるそんな状態ではあるが、考え方を変えれば解体処分費は不要であるし、何もない空間だからこそ、キッチンや浴室などの配置を自由に設計できるのではないか。
リフォームを念頭に考えるなら、不動産の取得コストが低く、設備がないのもメリットだと思えば可能性が広がる。
そこで今回はイレギュラーだが、「倉庫×リノベーション」のご提案となった。

住居として使うためにまず、水道やガス栓などのインフラ整備を整えなければならなかった。もちろん居住空間となるため、建物の状態や構造なども考慮し、耐震補強と断熱を施す。なるべくコストを抑えるため、設備はコストパフォーマンスの良いものを選択。リフォーム工事の予算にもメリハリをつけ、常にいる1階の空間を重視した予算配分とした。

水回りの収まり、居室空間の使いやすさ、必要最低限の広さを確保するため、増築を検討した。そして、その増築スペースに無駄なく水回りを配置することで、居室空間の必要最低限の広さを確保した。

厚さ15mm、杉の無垢板床材を採用
古い住宅の雰囲気をそのままに、木のぬくもりを感じながら、素足で歩いて心地の良い空間となった。

落ち着いた佇まいに魅せる照明計画
天井には落ち着いた雰囲気を演出するため、必要な部分だけダウンライトを配置。光量が足りなければ安易に追加できるダクトレールを併設した。

外からの視線を遮る
窓越しから望む河川敷には、ランニングや散歩を楽しむ人が見えるため、ヒバ材で制作した木製面格子を採用。ヒバ材は腐食しにくい木であり、また木肌が美しい。
和のテイストを引き立てる建物のアクセントとなった。


「何にもない」がいいこともある。
今回は倉庫を居住空間にするという発想を、うまく転換できたリノベーションとなったのではないだろうか。


設計:HIRO建築設計事務所
施工:株式会社HIRO不動産